膝半月板断裂手術


 半月板は膝関節(大腿骨と脛骨の間)にあるC型をした軟骨の一種で内側と外側にあります。

主に衝撃吸収と荷重面を広げ、安定性を確保する働きをしておりいわばクッションのような存在です。

この半月板が割れるのが半月板断裂です。


 半月板断裂の原因として

・大きな力が膝に加わり生じるもの(スポーツで膝を強く捻るなど)

・繰り返す微外傷により生じるもの(長距離を走る、ボールを繰り返し蹴るなど)

・形態異常を原因とするもの(円板状半月)

・加齢による変性に起因するもの

・靭帯損傷後の膝の不安定性によるもの

などがあります。

 

 手術は半月板を温存する半月板縫合術を行うことを第一に考えます。

しかし、半月板は、 血流に乏しい組織がゆえに断裂形態によっては縫合しても癒合しない場合も多く、

部分切除術を余儀なくされる場合が多いのが実情です。

これらの手術も関節鏡視下に行います。

 

 手術後のリハビリは縫合術では手術後2~3週間程度ギプス等で固定する場合もあり、

松葉杖での歩行も4週から5週程度必要で、スポーツ復帰は早くても2か月はかかります。

切除術は3~4日程度で松葉杖なしでの歩行を許可しますが、スポーツ復帰は早くても3週間は必要です。

手術により半月板自体の悪い部分は修正でき、

ひっかかり感やロッキング(割れた半月 板がはさまって膝が動かない)症状は改善されます。

手術後は膝の可動域改善や膝周囲の筋力強化を行います。

しかしそれだけでは根本的な解決にはなりません。

なぜ半月板が損傷したのか(なぜ膝にストレスがかかったのか)を考える必要があります。

筋力の弱さや身体的特徴(X脚・O脚等)、関節(足首・膝・股関節)の硬さなどが原因になり、

膝の内側や外側にストレスが集中する事で半月板が損傷することもあります。

一人ひとりの姿勢や歩き方、走り方を評価し、膝に負担が集中する原因をさぐり、それを修正していきます。

昨今(加齢による変性に起因する)半月板断裂という診断は日常診療で圧倒的に多いと思われます。

ほとんどの場合変形性膝関節症に合併した場合が多く、

半月板の手術だけで症状がよくなるものかどうか我々専門医でも迷うことがあります。

中高年に半月板の手術をおすすめする場合は患者さんのライフスタイルを十分に考慮する必要があると考えています。

 

手術トップページへ戻る